無農薬栽培と除草

(写真:2016年7月の作業風景.雑草に負けた稲が弱々しい)


江田集落のお米づくりに携わり早7年が過ぎました。


無農薬栽培で田んぼと向き合う中、

一番多く(と言っても過言じゃない)の時間を強いられるのが「除草作業」です。


ヒエ、コナギ、オモダカ、ウリカワ、ミズアオイ、キカシグサ…

稲の周りには常に「雑草」の脅威がまとわりついてくるのです。。。


雑草が生えるとどうなるか。

稲の栄養が雑草に吸収され、分蘖もせず穂数も激減します。


雑草を取る手段としては

(1)自動除草機

(2)手押し除草機

(3)手でぬく

(4)除草剤

その他にも、独自の除草方法が多々ありますが、基本は上記4点になります。

特に(2)(3)は人の手を用い、肉体的にも体力的にもかなりの重労働です。。


(4)の除草剤に頼る気持ち、とても良くわかります。


2012年から江田集落の田んぼに携わる中で、下記の情報を記録してきました。

(面積は大凡の概算です。実際は1畝強の誤差も有り得ます。)

※筆者が担当になったのが、2016年の中頃から。その間も前任とあれよこれよとアイデアを出し合ったのが懐かしいです。


2016年までは、言葉の通り「手探り」でした。

何が正解で、何が不正解なのか見て匂って、肌で感じることを常心がけてきました。

(2015年7月 除草作業)

(2016年6月 除草風景)


水の量も、土の作り方も、稲の生育ステージも、水温管理も。

何もかも一から勉強しました。

分からないことは、集落の人に聞いて、それでもわからないときは仮説を立てて

徹底的に調べ上げる。


それでも、最初の5年間は5月末から7月末まで来る日も来る日も除草。

何度心折れたことか。

今思えば、人間のわがまま・無知のせいで土や稲に可哀想なことをしたと謝りたいぐらい。


がむしゃらに向き合ってきた2016年の初夏、中耕農具で除草をしていた時にふと頭をよぎった思いが転機となり、そこから「除草」の原理について自分なりの解釈を持てるようになりました。


「これじゃ草を埋めてるだけじゃんか。」


この「埋める」は草を除いてなく、除草の本質にたどり着くキッカケとなります。

(写真:いもち病 除草が不十分だと、風通しが悪く収穫前の稲に病気を齎らします)


その時、たまたま読んだ農業全書の一説にこんな言葉がありました。

「上農は草を見ずして草を取り、中農は草を見て草を取る、下農は草を見て草取らず。」


まさに僕らは、中農、下農の管理。


では、草が生えてから、草をむしるのではなく草が生える前に対策はできないか?

という疑問を解決するために自分なりに立てたキーワード。


「光合成」「水管理」「除草のタイミング」


光合成:タネが発芽しないように土を撹拌させる

水管理:水深を深くして、雑草の発育を抑える

除草時期:上農は草を見ずして草を取りを学び、田植え一週間以内草が見える前に対策する


この三点を2017年から実施した結果、収量も生育も2016年以前より

格段によくなりました。


その時、より効率的な除草方法にアンテナを張っていたところ

「中野式除草機」に出会いました。


この除草方法は、自分の疑問や仮説の多くにリンクする画期的な除草方法です。


中野式について、多くは書きません。

ただ、僕はこの方法や原理に出会えて、稲作をより楽しめるようになりました!

(写真:田植え35日目の圃場 中野式除草機1年目の一番綺麗な圃場)

(写真:田植え35日目の圃場 中野式除草機1年目の失敗した圃場)

※所々細かい草が見えてますが、2016年以前に比べたら全然ましな方。

この失敗は、スケジュール管理ができず、除草のタイミングを大幅に遅らせたこと


今年は昨年の失敗を元に、スケジュールと水管理の徹底をし

より充実した除草対策を実践中です。


全ての草を納得いくまで取り除くのは、もう少し先になる気がしますが

中野式は丁寧に向き合って、お米のことを考えた分、必ず結果を出してくれます。


結果を出すとは、収量のことも指しますが、、、。


何よりも丁寧にお米をつくる時間を与えてくれることだと思います。

向き合った時間(結果)だけ、必ず美味しいお米に繋がるはずです。


味覚の美味しさも大切ですが、自分達が食べるお米を苦労して、楽しんで作る時間は

かけがえのない経験です。


そんな”大切な何か”を除草作業は教えてくれてる気がします。


2019の除草も折り返し地点、この2周目はより一層作業に集中して楽しもうと思います。

エタノホ

徳島県神山町にある江田という小さな集落。 私たちはこの地で1組の夫婦と出会い、田んぼをはじめとした“農”や、美しい棚田の風景を織りなす“くらし”を学び続けています。 「人のくらしが織りなす風景を、これからも受け継いでいきたい」 農を通じた人や地域との交流、そこから得るくらしの知恵や技術。「くらしを耕す」とは、その学びを通じて、“これから”を丁寧に育んでいくという想いを込めています。

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